B子からの電話を受けて、私は一安心致しました。
Pさんの鼻がどのようになったのか、早く見たいと思い
ソワソワしており仕事が手につかない感じでした。
二人が事務所に戻ってくる間、とても時間が長く感じました。
S女B子が
「ただいま」
と言って事務所に帰ってきた時は、
ホッと一息ついたようで肩の荷が下りたようになり、
Pさんを一目見た時、顔にマスクをしておりましたので、
どのようになっているのかはわかりませんでした。
Pさんはとても嬉しそうにして
「ありがとうございました。
ママ、無理な事ばかり頼んでしまいまして。
僕はようやく願いが叶い、嬉しくてわくわくしております」
と弾んだ声で言いました。
(続く)
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手術したPさんがどんなふうになっているのか、
また、私はこれからPさんにどう接すればよいのか、
私の頭の中は次から次へと考えを巡らせている状態でした。
しかし、いつものように忙しさに紛れている内に、
気付けば12時近くになっていました。
もう手術も終ったことでしょう。と、思っておりました。
B子からの電話がとても待ち遠しく、
まだ連絡はないのかと少し苛々しておりましたら
やっとB子から電話がかかってきました。
「無事、手術が終わりました。
これからタクシーをひらって事務所に戻ります」
(続く)
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私はあらかじめB子と、Pさんの手術付き添いの件で打ち合わせをしていましたが、
B子は少し不安そうな表情でPさんに同行して行きました。
二人が出かけた後、女性会員達は
「Pさんはとても紳士的で好印象の方でしたね」
「明るくて、とても聡明な方でした」
「そんな方が鼻に穴を開けたいと思ってられるなんて信じられないわね」
と、みな口々に話しておりました。
私は手術時間の11時が近づくにつれ、そわそわするようになり、
なんとなく落ち着かない気持ちで一杯でした。
手術してどのようになってしまうのか、
また、鼻に穴を開けたPさんに今後どう接すればよいのか
頭の中は次から次へと、考えをめぐらせている状態でした。
(続く)
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女性会員を前にして少し恥ずかしそうなPさんに
「今日は金曜日だから予約が多いのですよ。
彼女達は予約があるのでこうして待機しているのです」
と私は言いました。
「どうぞよろしくお願いします」
Pさんと女性達はお互いに挨拶をしておりました。
Pさんは、「皆様で食べてください」と言って
お土産を置いてくださいました。
みんな揃って
「ありがとうございます。遠慮なく頂きます」
と受け取りました。
しかし私は
「どうか来られる度にお気を使わないで下さいね。
来て下さるだけで私達は嬉しいのですから」
と申しますと、
Pさんは
「いいえ、何時も無理な事ばかりお願いする僕の事を
快く受け入れてくださっている、ほんの少しのお礼なのです」
と言い、
「B子女王様、本日はよろしくお願い致します」
と、B子に一礼をし、共に事務所を出ていかれました。
(続く)
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「Pさん、そろそろお時間ですね。
病院にはB子S女がご一緒します」
「B子さん、ちょっと出てきて下さい」
そう言いながら、私は女性達のいる部屋の戸をあけました。
私は皆に
「Pさんの側にいった時は、皆さんご挨拶しなさいね」
と言うと
十人ばかりの女性会員が、一同にPさんいらっしゃいませ。と
言いました。
Pさんは驚いたようでしたが、すぐ笑顔になって
「ママ、今日は女性会員さん多いですね。
美人ばかり集まって、ちょと恥ずかしい思いです」
と、少し照れながらも、嬉しそうに話しておりました。
(続く)
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