食事に出かけた二人を見送り、
私はプレイ道具の点検をはじめました。
ロープの入れ替え、使用したためなくなったグリセリンの補充など、
プレイバッグの中を毎回確認し、整理するのも私の仕事です。
どの男性会員にも差のないよう、紛失したものがあれば補充して、
女性会員全員、みな同じ道具を持参するようにしていたのです。
追加道具は、男性からの要望がある度に出してきて、プレイバッグにいれます。
事務所内の道具入れに、道具の種類別に分類して保管しています。
何が入っているか一目でわかるように、引き出しに明記し、
誰にでもわかるようにしています。
それぞれが自分で用意し、プレイ後は元の場所に片付ける者もあれば、
プレイバッグから出すのを忘れて帰っていく者もあり、
それは個人の性格なので、一度言ってもしない人には、
いつでも私がしておりました。
(続く)
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「体に傷跡が残るようでは、後で困る事になりませんでしょうか」
と、私が尋ねると、
「僕はかまわないから、もう少し強く、血がにじむ位にプレイをして欲しい」
と言って、内心、私を困らせてしまいました。
「そうですか。今度来られる時までに考えて、Pさんの満足のできるくらいのプレイを
してみましょう」
と、納得していただいて、この日は帰っていただいたのでした。
B子A子のS女二人が事務所に戻ってまいりましたので、
二人が一息ついてから、プレイの詳しい話を聞いてみようと思いました。
二人は食事をしに外出したいと言いましたので、
「どうぞゆっくりしてきてね。疲れたでしょう。
後でプレイのお話を聞かせてもらうわね」
と言い、二人を送り出しました。
(続く)
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B子S女から電話が入りました。
「プレイが終りました。これからPさんが事務所に行かれますのでよろしくお願いします」
との事でした。
まもなく、事務所にPさんが来られました。
Pさんの顔が、何か恥ずかしそうな表情に見えましたので、
私はプレイに何か不満でもあったのかと思い、
「Pさん、今日のプレイはいかがでしたか？
針のプレイはお望み通りに出来ましたか？」
と、尋ねましたところ、
「少し物足りないように思いました。
思い切り強くして欲しかったです」
と、Pさんは答えられました。
(続く)
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何か困ったことがあれば、すぐにSMルームに行くつもりで
私は机に向かい、
いつものように予約の応対と、プレイに行く女性に対してのアドバイス等に
追われておりました。
雑用に追われている間に、三時間位過ぎているのに気が付き、
ふと、またPさんの事が頭の中に入ってきて、
心配になり、どうだったのか気になって気になって仕方ありませんでした。
私まで落ち着かないでどうするの？
と、自分で自分にいい聞かせているような思いでおり、
我ながら情けない気持ちで、落ち着かなければ、と自分にいい聞かしている思いだったと記憶しております。
(続く)
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今回は、Pさんのリクエスト通りに針を加えてのプレイに、
Pさんの要望通りにしてみよう。
それで様子を見て、また考えてあげればよい。
と、心に決めておりました。
いよいよPさんの予約された日になりました。
予約の9月5日の13時前には、
B子A子のS女がプレイルームで道具の準備をしながらお待ちしていました。
予約時間通り、13時少し前に現れたPさんは、
相変わらず礼儀正しく、私に挨拶をしてルームに向かわれました。
私は心の中で、
どうぞPさんが満足できるプレイでありますように。
と、祈る気持ちで一杯でした。
(続く)
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